損益分岐点
2008年11月09日
売上高と費用の額がちょうど等しくなる売上高を指す。売上高が損益分岐点以下に留まれば損失が生じ、それ以上になれば利益が生じる。このことから、損益分岐点は「採算点」とも呼ばれる。損益分岐点比率は低ければ低いほど収益性が高く、かつ売上減少に耐える力が強いことを意味し経営が安定していると判断される。8割程度が理想であるとされるが、業種により異なり、一般には9割を若干上回る程度の業種が多い。
損益分岐点を下げるには、いくつかの方法がある。ひとつは、変動費(率)を下げることである。具体的には、材料費、物流費の削減等がこれにあたる。もう一つは、固定費を削減することである。具体的には、正社員を減らしパートタイム・アルバイト、派遣社員などのより弾力的な雇用への切り替え、外注、アウトソーシング等がこれに相当する。また、遊休化し稼働率の極端に低い設備の除却等もこれに当たる。一時的に除却損等が発生するが、中長期的には損益分岐点を下げる効果がある。ただし、実際の経営では変動費と固定費を分解するのが非常に難しい。
経営分析
2008年11月08日
会社の財務情報などの計数をさまざまな観点から独自に組み替えた上で比率などを算出し、その時系列の傾向や競合他社との比較を通じて、分析対象となっている企業の状況を分析することをいう。
会社を知る為には、経営活動の結果としての数値(経営活動を計数として把握する事)を収益性、成長性、生産性、安全性、効率性といった総合指標で理解する事と、その数値の背景やその数値がもたらされた原因を経営活動に照らし合わせて考え、数値でとらえ切れない事柄にまで踏み込んで経営の実態を考える事が必要です。
要するに、経営分析の着眼点のポイントは、数値によって経営の状況を的確に把握し、問題のある数値をいかにして採り出すかという事と、採り出した数値を日常の経営活動の状況に照らし合わせて数値を作り出す背景にまで目を向ける態度が必要です。
連鎖倒産
2008年11月07日
手形の不渡りや取引先等倒産などに巻き込まれて売掛金の回収ができなくなり次々と企業が倒産してしまうケースのことをいう。連鎖倒産防止のためにいろいろな制度がある。取引先が倒産した時などに有利な条件で借入のできる中小企業倒産防止共済制度、信用保証協会の通常の保証枠とは別枠で保証を受け民間金融機関で融資を受けられる信用保証制度など。この他にも、中小企業金融公庫や国民生活金融公庫からも上の信用保証制度の一部要件を満たす企業は、「倒産対策貸付」として一定限度額の運転資金の融資(有利子)を受けることができます。
黒字倒産
2008年11月06日
損益計算上は利益が出ているけれど、資金繰りが上手くいかず現金不足となり不渡手形などを出して会社が倒産することを言う。
売掛金などの債権が多く、代金回収までの期間が長い、あるいは多額に設備投資をしてしまい、毎月の支払いが収入を上回るようなことが続くようなことがあれば要注意です。特に手形を発行しているような会社は、6ヶ月以内に2度不渡りを出すと銀行
取引停止処分を受け倒産に追い込まれます。
そのような事態を避けるためにも、キャッシュフロー計算書等を作成して常に先を見るようにして下さい
私募債
2008年11月05日
特定の人や企業を対象に発行・販売される債券のこと。不特定多数の投資家を相手に発行・販売される債券を公募債という。
公募の定義は50人以上を対象していることであり、私募は50人未満の場合となる。また、50人以上でも、専門的な知識を持つとされる適格機関投資家だけを対象に発行される場合には私募債扱いとなる。
コマーシャルペーパー(CP)
2008年11月04日
企業が短期資金調達を行うために発行する無担保約束手形。1987年11月に取引市場が開設され、最近では、発行コストが割安なことから、資金調達手段として人気を集めている。額面金額は1億円以上で、期間は1年未満である。また、CPは有価証券であるため市場で流通する。
また、日本銀行が行う公開市場操作の対象とされることもしばしばあり、そのためCP市場の実勢金利は、譲渡性預金(CD)、短期国債(TB)の実勢金利とともに、短期金利の目安として用いられる事がある。当初は発行要件について期間・額面・発行企業など、さまざまな規制が設けられていたが、現在ではなくなっている。
間接金融
2008年11月03日
貸し手と借り手の間を銀行が仲介して、間接的にお金を融通する方法を間接金融という。銀行が預金の形で貸し手(個人や企業)から資金を集めて、銀行の責任で借り手(国や企業)に貸付ける。
間接金融は、借り手と貸し手の間に、金融仲介機関が介在する取引であり、借り手が債務を返さないというリスクは、貸し手(個人や企業)ではなく、銀行が負っている。
日本の金融機関は、間接金融である銀行を中心に発展してきました。銀行の貸出金利を低く抑えることで企業の借入負担を軽くしたことが、日本企業の国際競争力を高めたと言われている。
直接金融
2008年11月02日
借り手が貸し手から、直接お金を融通してもらう方法を直接金融という。借り手(国や企業)が有価証券(株式や債券など)を発行して、貸し手(個人や企業)から直接的に資金を調達する。
直接金融は、借り手と貸し手の間に、金融仲介機関が介在しない取引であり、借り手が債務を返さないというリスクは、貸し手(個人や企業)が負っていることになる。
近年、企業の資金調達は、銀行からの融資に頼る間接金融から、株式や社債の発行により資金調達を行う直接金融へと、急速に移行してきている。間接金融から直接金融に移行する流れは、貸し手(個人や企業)が投資先のリスクを直接に負わなければならなくなったことを意味している。
直接金融においては、債券や株式の価格が市場で決まることになるため、市場の実勢を反映して資金が配分され経済が効率的になる。不特定多数の貸手が借手の財務状況などを知ることが、市場の存立に欠かせないため、株式市場の情報公開が制度化されることが必須である。
エクイティファイナンス
2008年11月01日
株式を発行して資金調達をすること。転換社債など、将来発行済み株数を増加させる要因になりうる証券を発行することもエクイティファイナンスということもある。エクイティとは株式のことであり、ファイナンスとは資金調達することである。資金調達した資金が貸借対照表(バランスシート)の資本の部に入るものをエクイティファイナンスという。
エクイティーファイナンスは発行株式数の増加につながるため、1株当た利益や株価の下落を招くおそれがある。そのため、市場からは株主資本コストを上回るリターンが期待できる事業に投資することが強く求められている。逆にいえば、企業がエクイティーファイナンスを行うということはそれだけ強気の収益機会があるというメッセージを株式市場に対して発することともいえる。
デッドファイナンス
2008年10月31日
債券発行や銀行借入といった将来償還や返済の義務を負う形で資金調達をすること。企業にとって有利子負債となる。
デッドとは負債のことであり、資金調達した資金が貸借対照表の負債の部に入るものをデッドファイナンスという。
借り入れにより業績が好転すれば、株価が上昇する。ただし、借入金や社債は返済する必要があり金利がかかることから、業績が悪化した場合は、経営が不安定になり株価が下落する可能性もある。
調達した資金は返済する必要があるが、負債の支払利息は会計上、損金に算入されるため、その分課税対象額が低減されるという効果がある。
リース
2008年10月30日
リースは、機械などの物品を利用者に代わる別の企業が購入して、利用者に一定期間の契約で有料で貸し出す(=使用権を移転する)ビジネスをいう。借り手は貸し手(=資産の所有者、リース会社)に使用料(=リース料)を支払う。
リースは主にファイナンス・リース契約とオペレーティング・リース契約に大別される。ファイナンス・リースとは、リース期間の途中で契約を解除することはできない、借りる側は制約なしに資産を利用することが可能、保守修理費用は借りる側が負担するという条件を満たすもの。一方、上記条件件を満たさないリース契約をオペレーティング・リースという。
知的所有権
2008年10月29日
知的財産権、無形財産権ともいう。物品に対し個別に認められる所有権(財産権)のことではなく、無形のもの、特に思索による成果・業績を認めその表現や技術などの功績と権益を保証するために与えられる財産権のことである。
知的所有権には,特許権,実用新案権,意匠権,商標権などの「工業所有権」と著作物を保護する「著作権」がある。
知的財産をどのように取得し、企業経営に活用するか、経営戦略として知的財産をどのように活用するのかが知的財産戦略といわれており、現在、企業にとって大きな課題になっている。
資本
2008年10月28日
企業の総資産額から総負債額を差し引いた残額のこと。すなわち、外部に支払うべき額(負債の額)を差し引いた企業自身に帰属する財産の額をさす。
また、資本は大きく元本と獲得利益から構成されており、元本は資本金と資本余剰金から、獲得利益は、利益剰余金から構成されている。株式会社の場合は、上記以外にも土地再評価差額金、その他有価証券評価差額金、自己株式も資本を構成している。
負債
2008年10月27日
企業が負っている債務のこと。貸借対照表上では資本とともに右側(貸方)に計上され、固定負債(1年を超える長期に渡って返済する負債)及び流動負債(1年以内に返済しなければならない負債)に分類される。
資産
2008年10月26日
金銭的に見積もることができる財産や権利等のこと。貸借対照表の左側(借方)に計上され大きく次の3種類に分類される。
流動資産とは、通常1年以内に現金化、費用化ができる資産のこと。 固定資産とは、1年以上継続的に営業の用に供することを目的とする財産のこと。 繰延資産とは、ある営業年度の特定の支出をその年度だけの費用としないで、貸借対照表上の資産の部に計上してその後数年度にわたって分割して償却することが認められている資産のこと。
資産は、性質によって、貨幣性資産と費用性資産に、利用目的によって、営業資産と投資資産に分類することもできる。
減価償却
2008年10月25日
減価償却とは、長期間にわたって使用される有形固定資産の取得(設備投資)に要した支出を、一定期間(償却年数)にわたって費用配分する処理のことである。つまり、企業が購入した建物や機械等の資産は、年月を経るにしたがって価値が減少するが、この価値の減少分を経費として計上することである。償却の方法、法定耐用年数(償却年数)等は法人税法に規定されている。
平成19年度税制改正により、平成19年4月1日以降の新規取得に関しては備忘価格1円までの償却が可能となり、平成19年3月31日以前の取得資産に関しても、平成19年4月1日以降に開始する事業年度から、償却可能限度額(有形固定資産では取得額の95%)に達したものについては60ヶ月間で1円まで償却が可能となった。
租税公課
2008年10月24日
公租公課と同意。公租は国税、地方税などの租税を指し、公課は国、地方公共団体から課せられる租税以外の賦課金や罰金等をいう。租税公課はこうした税金等の支払いを管理するための勘定科目である。具体的には、国税である法人税、消費税、印紙税、登録免許税、地方税である事業税、固定資産税、自動車取得税、自動車重量税、不動産取得税、その他商工会費などがある(収入印紙は通信費ではなく租税公課勘定で処理することに注意)。
消費税の会計処理で税込処理方式を採用している場合には租税公課勘定を使用するが、税抜処理方式を採用している場合には、仮払消費税勘定・仮受消費税勘定を用いて管理する。
国際会計基準
2008年10月23日
国際会計基準(International Accounting Standards
配当利回り
2008年10月22日
配当利回りとは、株の購入代金に対して、年率どのくらいの配当がもらえるかを計算したもの。算式は、「配当利回り=1株あたりの配当÷株価」となる。たとえば、現在、株価が1000円で、配当が年10円であった場合、配当利回りは1%(10円÷1000円)となる。投資をするときは、配当の予想値を用い、配当利回りを出し、判断材料とする。
株価が下落すると配当利回りは上昇する。値上がり益に比べて、企業が配当を減少させるリスクはあるものの、株価上昇の値上がり益よりも確実性が高い配当利回りを重視する投資家が増えてきている。
配当利回りとは、直接株主に還元されるリターンの率ということになり、成長性に期待できない企業にとっては有効な投資指標となる。成長性の高い企業については、PERなどの方が投資指標として適切といえる。
配当性向
2008年10月21日
当期利益(当期純利益)のうち配当金としてどのくらい支払われているかを表したもの。税引前当期利益(税引前当期純利益)がベースになることもある。また、配当支払率とも呼ばれる。
算式は、「配当性向=配当金支払額÷当期利益(当期純利益)」となる。
配当性向が低いことは、利益処分に余裕があることを示し、内部留保率が高いことを意味する。配当性向は、配当政策の方針として会社側が目標を%で示していることもある。一般的には、成長性の高い企業は配当性向が低くても容認されるが、成熟企業の場合には配当性向を高めることが期待されている。
子会社連動株式
2008年10月20日
特定の事業部門や子会社の業績に株価を連動させて、利益配当を行う株式のこと。株式の発行は親会社が行うため、調達した資金は親会社に入ることになる。トラッキング・ストックともいう。
企業が普通株式を発行する場合、企業内の事業業績は総合的に評価される。そのため、業績の良い事業部門は、コングロマリット・ディスカウント(高成長・高収益の見込みのある事業が、低い評価を受ける)の傾向がある。しかし、事業部門を分社化して株式公開を行うと支配力低下を招いてしまが、そこで考え出されたのがトラッキング・ストックである。
トラッキング・ストックは、新しい資金調達の手段として注目を集めている。トラッキング・ストックを発行すると、会社分割を行わずに資金調達が行え、さらに事業部門や子会社に対する支配力を維持することができるメリットがある。
株価純資産倍率
2008年10月19日
株価が1株あたり純資産の何倍で取引されているかをみる投資尺度。この倍率が高ければ高いほど株価は割高、低ければ低いほど割安と判断される。
PBR【price book-value ratio】ともいう。算式は、「株価純資産倍率=株価÷1株あたり純資産」となる。
一般に株価純資産倍率が1倍であるとき、株価が解散価値に等しいとされ、それ以下だと割安株としてみなされる。1倍以下の水準では会社が保有する純資産の額より時価総額のほうが安いことを意味しており、継続的に事業を行うより解散した方が株主の利益になるともいえる。
株価収益率
2008年10月18日
株価が1株あたり利益の何倍で取引されてるかをみる投資尺度。この倍率が高ければ高いほど株価は収益力と比べて割高に取引されているということを意味している。
PER【price earnings ratio】ともいう。算式は、「株価収益率=株価÷1株あたり利益」となる。
株価収益率を株主の側から見れば、「利益が全て配当に回された場合に何年で元本を回収できるか」という指標として見ることができる。一方企業の側から見れば、「株主からの出資をどれくらいの利回りで運用しているか」という指標の逆数と見ることができる。
一般に株価収益率が業界平均値と比較して高いときは、当該企業の株価は割高とされる。
管理会計
2008年10月17日
経営者や管理者などが、自社内部での業績評価や経営状態の把握のため、または戦略立案や経営計画の策定、組織統制、価格決定などの各種意思決定を行う材料として作成したもの。内部報告会計ともいう。
企業外部への報告を目的とした“財務会計(または制度会計)”に対して、管理会計は企業内部の経営管理・活動管理のために行われるものであるため、必ずしも会計基準や関連法規に従わなくてもよい。むしろ経営者の目的に適合する情報を提供することが目的となる。そのため、各企業独自の基準や考え方、ツールによって行われる。利用されるソース情報は一般的な意味での財務データに限らず、部門別・活動別・商品別などのさまざま単位で情報を収集し、企業独自の切り口で加工、分析が行われる。
当期利益
2008年10月16日
税引前利益から,法人税、法人住民税、法人事業税等の税金を差し引いたものに法人税等調整額を加算したものを当期純利益(当期利益)という。算式は、「当期利益=税引前利益-法人税、住民税及び事業税+法人税等調整額」となる。法人税等調整額は税効果会計を適用した場合に生じる調整項目である。
商法では当期利益、金融商品取引法では当期純利益と呼ぶ。他には純利益とか税引後当期利益とも呼ばれる。損益計算書の最後の利益項目である。これが期間の最終利益になる。
日本は経常利益を重んじる習慣があるが、アメリカ企業ではこの当期利益を重視する。それは、この値が株主資本を増やす源泉になるからだ。ROE(株主資本利益率)で使う利益もこの値を使う。
税引き前利益
2008年10月15日
経常利益を特別損益(過去,継続的には発生していない損益のことで,固定資産の売却や大規模なリストラなど)で調整した利益。
算式は、「税引き前利益=経常利益+特別利益-特別損失」となる。
税引き前利益を売上高で割った税引き前利益率の推移を見ることによって、その企業の利益がどれだけ上がっているかを見ることができる。この数値が年々上がっている方が、企業にとっては望ましいと言えるが、特別利益、特別損失は毎年発生するものではないので、実質的な利益率を見るのであれば経常利益率を参考にした方がよい場合もある。
経常利益
2008年10月14日
経常利益とは、企業が本業を含めて普段行っている継続的な活動から得られる利益のこと。
経常利益は、資金調達(=財務力)の巧拙を含めた企業のトータルな採算性を表す指標であるといえる。損益計算書上において、営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いた利益のこと。計算後、利益ではなく損失となった場合は、経常損失という。算式は、「経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用」となる。
本業のみの強さを見るならば営業利益を、財務力を含めたその企業のトータル的な実力を知るには経常利益を見ていくのがよい。
営業利益
2008年10月13日
営業利益とは、会社が本業から上げる利益のこと。
売上総利益(粗利)は、商品がもたらす利益なのだが、何もしないで商品が売れるわけではない。営業努力をしたからであり、その営業を支える間接部門のいろいろな管理活動もある。営業活動を支える支出を総称して「販売費及び一般管理費」という。「販売費及び一般管理費」の下に現われる利益が営業利益である。したがって、「営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費」となる。
販売費とは、広告宣伝費、販売手数料、運送費等をいい、一般管理費とは、役員報酬、従業員給与手当、減価償却費、旅費交通費、通信費等をいう。
営業利益を売上高で割った数値は、会社の儲けの度合いを見るための指標で「売上高営業利益率」と呼ばれている。逆に言えば、「売上高営業利益率」は売上のうちどのくらいが営業利益になるのかを表している。
売上総利益
2008年10月12日
売上高から売上原価を控除したものを売上総利益という。一般に粗利と呼ばれている。企業は外部から財を仕入れ、そこに付加価値をつけて販売している。売上総利益は、この本業の営業活動におけるおおもとの利益、企業が創造する価値の源泉であるともいえる。
この売上総利益(粗利)を売上高で割ったものを売上総利益率(粗利率)という。企業が財に付加する付加価値の大きさというものは、その財または企業の市場における競争力の大きさを表しているともいえる。そしてこの調達してきた財に対し、企業がどれだけの付加価値をつけて外部に販売しているか、つまり元々の仕入原価に対しどれくらいの割合で利益を加算しているのかを表すものを売上総利益率という。
ちなみに、企業会計原則では、「売上総利益は、売上高から売上原価を控除して表示する。役務の給付を営業とする場合には、営業収益から役務の費用を控除して総利益を表示する。」と規定している。
要求払い預金
2008年10月11日
預金者が要求するとすぐに払い戻しされる預金のこと。当座預金、通知預金、普通預金等が該当する。当座預金は、小切手口座に置かれた顧客の資産をいうが、資金は「要求があり次第」直ちに小切手で引き出すことができる。
預入期間が事前に決まっている預金を定期性預金という。定期預金や譲渡性預金等が該当する。要求払い預金よりも高い金利が約束されているが、預入期間前に解約すると金利が低くなる。
なお、要求払い預金は、日常のお金の出し入れに使用される流動性の高い預金であるため、現金と同じ決済機能を持っている。そのため、経済学では、要求払い預金を通貨として扱っている。
決算公告
2008年10月10日
会社法の規定に基づき、定時株主総会の終了後遅滞なく、会社が定款に定めた公告方法を用いて決算内容を公告すること。
上場企業は決算書類が株主総会で承認された後、全国紙に決算公告を掲載することが義務付けられている。このため決算発表ラッシュとなる6月下旬頃になると日本経済新聞は上場企業の決算公告が急増する。
2001年の商法改正により、Webサイトに貸借対照表及び損益計算書を過去5年分のものを含めて掲載することにより、公告に代えることが認められるようになっている。
基本的に貸借対照表の公告が要求されるが、会社法上の大会社は損益計算書の公告も求められている。
資金収支表
2008年10月09日
資金の収入と支出を示す表のこと。企業がお金を管理する表としては、資金収支表の他にキャッシュフロー計算書、資金繰り表、資金移動表等がある。
資金収支表とキャッシュフロー計算書の違いは以下のとおりである。なお、キャッシュフロー計算書は公認会計士のチェックを受けるが、資金収支表は第三者のチェックを受けないため信頼度は落ちる。
事業報告書
2008年10月08日
決算期ごとに会社の事業活動の概況を記載した報告書のこと。
事業報告書は、株主総会が終わってから株主や取引銀行など会社に関係を持っている人に配られるパンフレットのことで法律で配付が義務付けられているわけではない。経営状況を多くの人々に明らかにする情報開示の大切な手段として実施されている。
事業報告書に盛り込まれている内容は、会社の置かれている経営環境から経営課題、業績状態、営業状況や設備投資などで、中間決算発表後には、事業報告書を簡略化した『半期報告書』が株主などに配られる。
営業報告書、損益計算書、貸借対照表等が中心となっている。
営業報告書
2008年10月07日
商法282条によって、営業の概況を債権者などの利害関係者に報告する目的で商法により作成が義務付けられている、計算書類のひとつ。
営業報告書は、他の計算書類と違い、会計帳簿から誘導的に作成されるものでなく、営業の状況に関する事実報告文書である。この営業報告書は商法会計固有のものであり、証取法会計においては作成が要求されていない。ただし、証取法会計においては、その有価証券報告書において営業報告書に共通するような事項の開示がなされている。
2006年の会社法施行により、事業報告と用語が変更された。
有価証券報告書
2008年10月06日
証券取引法24条によって、上場会社が事業年度(会計年度)終了ごとに作成・開示が義務付けられている決算書類のひとつである。事業年度終了後3ヶ月以内に金融庁に提出する。
主な項目は、「事業の内容」「沿革」「主要な経営指標等の推移
~関連会社の状況、従業員の状況、業績等の概要、生産・受注及び販売の状況 、株式等の状況、自己株式の取得等の状況、
配当政策、株価の推移、役員の状況、連結財務諸表等(損益計算書、貸借対照表など)、単独財務諸表等」である。
有価証券報告書の虚偽記載は証券取引法に違反する犯罪行為であり(証券取引法197条)、証券取引所の上場廃止基準に抵触する。
フリーキャッシュフロー
2008年10月05日
フリーキャッシュフローとは、会社が稼いだお金から、会社が活動するのに必要なお金を差し引いた余剰資金のことをいう。
つまり、その企業が本来の事業活動によって生み出すキャッシュフローのことをいう。「フリー」とは、企業が資金の提供者(金融機関、社債権者及び株主等)に対して自由(フリー)に分配できるキャッシュという意味である。企業はこのフリーキャッシュフローを原資として、債権者に金利を支払ったり、債務の償還を行い、あるいは株主に配当を支払ったり、株式の消却を行うのである。
フリーキャッシュフローには、何をフリーキャッシュフローとみなすかによって、いくつかの計算方法があるが、営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを差し引く方法が一般的である。
キャッシュフロー計算書
2008年10月04日
財務諸表のひとつで、一会計期間における資金(現金および現金同等物)の増減を、営業活動・投資活動・財務活動の3つに区分して表示する。
キャッシュフロー計算書は上場企業においては作成義務があり、金融庁が財務諸表の作成方法等を規定した「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」にその雛形を記載している。また、「連結キャッシュフロー計算書等の作成基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会)はさらに詳細な作成基準を示している。
企業会計おいて、損益計算書で示される損益は必ずしも現金等の収支と一致しない。たとえば、減価償却費は損益計算上は費用となるが、同一会計期間における現金支出を伴わない。したがって、損益計算書では利益が出ていても、会社に現金はなく、資金繰りがつかずに倒産してしまうケースも発生している。これを黒字倒産という。
キャッシュ・フロー計算書の作成目的は、損益計算書とは別の観点から企業の資金状況を開示、すなわち企業の現金創出能力と支払い能力を査定するのに役立つ情報を提供することと、利益の質を評価するのに役立つ情報を提供することにあるとされる。
損益計算書
2008年10月03日
財務諸表のひとつで、損益の状況を記したものである。日本では Profit and Loss Statement の頭文字をとって P/L と略称される。
損益計算書は、売上から本業でのコストや本業以外からの損益が加減されていき、営業利益、経常利益(本業を含めて継続的に行っている業務からの利益)、そして、経常利益に特別損益を加減し税金を差し引いて当期利益(最終的に会社に残る利益)などが計算されていく。損益計算書は売上を一番上に、当期利益を一番下に記すことから、売上をトップライン、当期利益をボトムラインなどという言い方もする。
貸借対照表
2008年10月02日
財務諸表のひとつで、企業・事業体などがある一時点(決算日)において保有する「資産」を左側に、支払うべき「負債」、その差額である「資本」を右側にまとめ記載した計算書のこと。バランスシート【B/S、Balance Sheet】ともいう。
資産の部、負債の部は一般的に、流動性の高いものから低いものへと記載される。これを流動性配列法という。純資産の部は、株主が最初に投入した資本金及び資本剰余金と、企業活動によりもたらされた利益の蓄積額から配当などで社外に流出した金額を差し引いた利益剰余金などが記載されている。
財務三表
2008年10月01日
決算書は、賃借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書・営業報告書・利益処分計算書の5つがメインとなっている。このうちの賃借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書が財務三表と呼ばれている。
賃借対照表【Balance Sheet】は、財政状態を表しており、「資産の部」は資産の運用状況を、「負債の部」「資本の部」は資産の調達方法を表している。
損益計算書【Profit and Loss Statement】は、一定期間における経営状態を表すもので、収益とコストが載っているので、利益を把握できる。
キャッシュフロー計算書【Cash Flow Statement】では、一定期間のお金の出入りを把握することができる。
決算書
2008年09月30日
決算書と財務諸表は同意。おもに税法では決算書、証券取引法では財務諸表、商法では計算書等と呼ぶ。
商法では、株式会社は決算書類を公告しなければならないと定めている。これは決算内容を広く社会に知らせて利害関係者に正しい情報を提供することを目的にしている。利害関係者とは、例えば株主、取引先、取引金融機関のことである。
2001年の商法改正により、インターネット上に貸借対照表及び損益計算書を過去5年分のものを含めて掲載することにより、公告に代えることが認められるようになった。(商法283条第5項)
この制度は2005年制定された会社法にも受け継がれている。(939条第1項第3号)
決算書の公告は決して大企業、株式公開企業だけに義務づけられたものではない。中小企業でも原則としてやらなくてはいけないことである。公告を怠った場合には、100万円以下の過料という罰則もある。
財務諸表
2008年09月29日
財務諸表とは企業の財政状態や経営成績を株主、債権者、税務当局といった外部の利害関係者(ステークホルダー)へ報告するために作成される計算書類のこと。一定期間における経営成績と一定時点における財政状態などが報告される。基本的には貸借対照表【Balance Sheet】、損益計算書【Profit and Loss Statement】、キャッシュフロー計算書【Cash Flow Statement】、営業報告書、利益処分計算書/損失処理計算書の4表で構成される。決算書も同じ意味。
株主総会
2008年09月28日
株主総会とは、株主を構成員とし会社の基本的な方針や重要な事項を決定する会社での最高意思決定機関である。
株主総会は開催時期により、決算承認とそれに伴う剰余金分配決議と役員の選任決議を行う定時株主総会と、合併や会社分割、株式交換などの重大な決定事項の発生する際に臨時に開かれる臨時株主総会に分けられる。定時株主総会は、決算日から3ヶ月以内と定められていることから、日本の企業では6月末までに定時株主総会を開催する会社が多い。そのためいわゆる集中日と呼ばれる6月最終木曜日の特定日に多くの会社の定時株主総会が開催される傾向にある。
株主総会では以下にあげる事項を決定する。
①会社の基礎的なものを変更する
・定款を変更、会社解散、資本減少、合併・分割、株式交換・株式移転等
②決算報告の承認や株主に関する事項
・会社の貸借対照表、損益計算書などについての承認 など
③取締役などの選任・解任
・取締役、監査役、清算人(会社を清算する人)等の選解任を行うこと
④取締役と監査役の報酬
必ず、役員の報酬は株主総会で決定する。
精算表
2008年09月27日
精算表は貸借対照表、損益計算書を作成する前のアウトラインを把握するために、一時的に作成される概算表である。残高試算表に表示されている資産・負債・資本を貸借対照表に、収益・費用を損益計算書に区分し、3表を一覧表にしたものである。
残高試算表をもとに、損益計算書や賃借対照表が作成される過程を一覧表にまとめることによって、内容や金額に間違いがないかをチェックするのが大きな目的である。
決算整理
2008年09月26日
決算整理とは、日常の会計処理で処理できない、また処理しなかった事項を整理(修正)し、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を行うための手続をいう。具体的には、決算予備手続きで作成した棚卸表に基づいて、2つの作業を行う。①年度内の記帳は正しいか、記帳漏れはないかを精査・検討して各勘定の金額を確定する。②会計年度内の期間損益を導き出すための修正作業をする。棚卸の実施、経費を期間売上収益に対応、減価償却費の確定、 有価証券の評価等。
補助簿
2008年09月25日
補助簿とは、帳簿の一種で取引を詳細に記録した帳簿である。
取引が行われると、まず仕訳帳(主要簿)に仕訳を行い、その後に、総勘定元帳(主要簿)に転記を行う。
しかし、総勘定元帳では、各勘定科目の合計や残高は分かるが、個々の取引の細かい内容や取引先ごとの記録は知ることができない。そこで、それらの取引内容を具体的に把握するために、補助簿を作成する。補助簿には、個々の取引のみを記録して、総勘定元帳に記入できない内容を補ったり、補助簿の記録と、総勘定元帳の記録を照らし合わせ、仕訳帳から総勘定元帳への転記ミスを防ぐために活用する。
補助簿は、主要簿と違って必要に応じて作成します。補助簿などまったくない会社もあります。
補助簿には、現金の出入りを記録する現金出納帳、当座預金の入金・出金に関する詳しい内容を記録する当座預金出納帳の他仕入帳・売上帳、売掛金元帳、買掛金元帳、商品有高帳、小口現金出納帳、受取手形記入帳、支払手形記入帳がある。どの帳簿を利用するのか企業規模、業態によって変わる。
主要簿
2008年09月24日
帳簿には主要簿と補助簿があり、すべての取引を把握するのが主要簿で、ある特定の取引に関する明細を記入して、主要簿の不十分なところを補っている帳簿を補助簿という。主要簿には仕訳帳、総勘定元帳がある。
仕訳帳とは、取引を発生順に記録していくもので、総勘定元帳記入の元資料となる。現在では帳簿への記入処理はコンピュータで行われることが多く仕訳帳へ記入している企業は減少している。実務では「入金伝票・出金伝票・振替伝票」の伝票からコンピュータへ入力する企業が多い。
総勘定元帳とは、発生した取引を仕訳した後、その内容を勘定科目ごとに記入(転記)していく帳簿である。各勘定科目のすべての取引がわかるようになっている。
制度会計
2008年09月23日
企業が業績報告のために行う会計は制度会計といい、経営判断のために各企業が独自に行う会計を管理会計という。制度会計は、会計基準という「制度」に従うもので、3つの法体系に基づいており、「証取法会計」(証券取引法の規制のもと行われる会計)、「商法会計」(商法の規制のもと行われる会計)、「税務会計」(主に法人税法の規制のもと行われる会計)と分けられる。
制度会計の目的は、企業会計の粉飾を防ぎ、ステークホルダーを保護するためのものである。
決算手続き
2008年09月22日
企業が会計期間の期末に各帳簿を締め切り決算書を作成するまでの手続きのこと。決算予備手続き、決算本手続き、決算報告書作成の3つに分けることができる。
決算予備手続きでは、期中の営業取引の仕訳や転記の正確さを検証するための試算表、決算本手続きに必要な棚卸表を作成する。決算本手続きでは、現金過不足の処理、貸倒引当金の設定、有価証券の期末評価、減価償却費の計上、収益(費用)の見越しと繰延べ、引出金の振り替え、商品の棚卸計上等決算書の作成に必要な整理を行う。決算報告書作成では、損益計算書(P/L Profit and Loss Statement)、貸借対照表(B/S Balance Sheet)を作成する。
会計年度
2008年09月21日
官公庁や企業が予算を執行するための一定の期間のこと。日本の官公庁では財政法、地方自治法で規定されており、4月1日に始まり3月31日に終わる。
企業では会計年度をいつにするかは任意に決めることができるが、日本では官公庁と同じ3月決算の会社が多いが、世界中を見渡すと12月(暦年)決算の会社が多い。たとえば、イギリス・カナダ・デンマーク・インドでは4月、アメリカでは10月が会計年度の初まりとなり、会計年度が暦年の国は中国・韓国・フランス・ドイツ・オランダ・ベルギー・ロシア他ともっとも多い。
債権流動化
2008年09月20日
売掛債権・ローン債権・リース債権など、企業が所有する資産を流動化・証券化すること。企業の資金調達手段の多様化、債権回収リスクの軽減や、取組手法によっては資産のオフバランス化を実現し、投資家への魅力ある投資商品の提供といった観点から、今後ますます活用されると予想される。銀行借入や社債発行等のデット・ファイナンス、株式発行等のエクイティ・ファイナンスに対し、債権流動化はアセット・ファイナンスともいわれる。現在、流動化されている債権の種類としては、「金融機関の有する貸付債権」「企業の売掛債権」「リース債権」「不動産の所有権」「不動産担保ローン債権」等がある。
社内ベンチャー
2008年09月19日
企業が,新規事業を企業内部の独立した事業体や全額出資子会社の形態で,独立採算制度で行うこと。社内ベンチャーの担い手を社内起業家と呼ぶ。近年、大企業を中心に、社内ベンチャー制度を設ける企業が増えている。その目的は、(1)新規事業への進出、(2)チャレンジ精神を持つ人材の育成、(3)従業員に対する責任感の植えつけ、(4)過剰人員の雇用吸収など様々。社内ベンチャーのメリットとして、企業が保有する既存の人材、設備、資金、販路、情報等の経営資源を有効に活用できる点が指摘できる。とりわけ、日本では取引する上で当該企業のブランド力と信用力が重視されるため、ゼロからベンチャー企業を立ち上げる場合と比較して、社内ベンチャーはスタート時点から優位な事業展開が可能になるといえる。
たこ配当
2008年09月18日
法律(商法)で決められた配当可能利益を超えて、行われた違法な配当のこと。正しい資産評価をしている場合に、資産を過大評価すると、費用は過小表示され、純利益は過大表示されることになる。これを配当すれば、実際には資本を配当することになる。このことを俗にたこ配当という。たこが飢えると自分の腕を食べて生きのびるという俗説から、日本では利益のない企業が利益配当を続け、あたかも利益があるように見せるための違法行為を「たこ配当」という。
年金数理計算
2008年09月17日
年金数理計算とは、一定の給付設計に対して、従業員・加入者データと計算基礎率(脱退率・昇給率等)から、合理的な手法を用いて年金制度の掛金や債務を計算し、将来発生するであろう給付等を予測し割引計算することにより、掛金や退職給付債務を計算することをいう。将来発生するであろう給付等を予測し割引計算する方法としては、「キャッシュフロー型数理計算」と、「基数型数理計算」の2種類の方法がある。「キャッシュフロー型数理計算」では、掛金・退職給付債務等を計算するために、加入者・従業員の状態を予測し、将来のキャッシュフロー(掛金収入・給付金支払い)予測と割引計算を行う。基数型数理計算では、キャッシュフロー型数理計算の一部計算過程を、計算基数を用いて公式化することにより、総給付現価、総人数現価を算出している。「キャッシュフロー型数理計算」と「基数型数理計算」はアプローチの仕方は異なるものの、最終的な計算結果は同一となりる。
日本版401K
2008年09月16日
2001年10月に導入された年金制度で、日本の確定拠出年金のこと。アメリカの401Kプランという企業年金(内国歳入法401条K項)を参考にしてつくられたため、日本版401Kとも呼ばれている。この年金制度は、あらかじめ決められた掛金を払い込み、その運用実績により給付額が変動するというもので、企業又は個人が掛金を拠出し、加入者自身が自己責任で運用を行うものである。今までの企業年金(厚生年金基金や適格退職年金など)は、将来受け取る年金額が約束されている確定給付型の年金だが、日本版401Kは、従来のものとは異なり、加入者が自己責任で運用指図を行う年金である。日本版401Kは、毎月積み立てる拠出額(掛け金)を決めておき、加入者本人が運用方法を選び、指図を行う。将来受け取る年金額は、拠出額と運用収益により違いが生じる。運用が成功すれば、将来多額の年金を受け取ることができるが、失敗すれば、損失をだしてしまう。運用は、すべて自己責任となる。
デリバティブ
2008年09月15日
金融商品のリスクを低下させたり、リスクを覚悟して高い収益性を追及する手法として考案された取引。「金融派生商品」「派生商品」等と訳されている。ここでいう金融商品とは株式、債券、預貯金・ローン、外国為替等のこと。リスク管理や収益追及を企図したデリバティブの取引には、基本的なものとして、その元になる金融商品について、将来売買を行なうことをあらかじめ約束する取引(先物取引)や将来売買する権利をあらかじめ売買する取引(オプション取引)などがある。デリバティブの利用方法としてはリスクヘッジ、市場の歪みを利用する裁定取引、更には投機が挙げられ、投資額の数十倍の取引を可能とするレバレッジ効果のため、逆に失敗すると瞬時に巨額の損失をこうむる可能性がある。
標準原価
2008年09月14日
標準原価とは科学的分析または統計的な傾向から算出した、あらかじめ基準として設定しておく原価をいう。実際に発生した原価が妥当だったのか否かを判断する基準として活用したり、事前見積の積算根拠として用いられる。具体的には、初めにその製品を一つ作るのにいくらかかるを見積もっておき、その見積もった単価(標準原価)で製品の原価を計算する方法である。この標準原価は、標準材料費、標準労務費、標準製造間接費から構成され、それぞれ次の算式により求められます。
標準材料費=標準価額×標準消費数量
標準労務費=標準賃率×標準作業時間
標準製造間接費=標準配賦率×標準操業度
一方、標準原価に相対する原価に実際原価がある。実際原価とは、実際に製造するのにかかった材料費、労務費、製造経費をもって計算した原価をいう。
劣後ローン
2008年09月13日
劣後ローンとは、他の債務よりも債務弁済の順位が劣る借入金のこと。債務弁財の順位というのは、万一会社が解散や破産などをした場合に、債権者への支払い順位が低く、普通の債権や債券への支払いが終えた後に、資産が残っていれば、それを分配してもらえるということ。その代わりに、金利は高く設定されている。このように、リスクもリターンも高いことから、株式に近い性格を持っている。そのために、劣後ローンは自己資本の一部とみなされ、銀行がBIS規制の自己資本比率の基準をクリアするために、資金調達に利用されることがある。
労働分配率
2008年09月12日
人件費を付加価値で除した比率を労働分配率という。付加価値とは、「売上高(生産額)-外部購入費用(仕入原価、原材料費、外注費等)」を意味している。人件費と粗利益との上昇傾向が同じペースを保っていれば全体の労働分配率は同じ水準を維持するが、人件費の上昇傾向に粗利益の上昇ペースが追いついていかなければ労働分配率は低下することになり、経営環境は悪化する。指標の目安としては、30%以下ならば「優」、35~40%未満ならば「普通」、50%以上ならば「不可」となる。
連結決算
2008年09月11日
連結決算とは、子会社や関連会社などの業績も株式保有比率などに応じて考慮して集計された決算のこと。連結決算中心主義は2000年3月決算から実施されており、グローバル・ルールである。国際的には連結決算重視する流れとなっており、日本企業についても連結決算を発表している場合には単体よりも連結を重視することが常識となってきた。最近の企業は、グループ経営が意識されており、別会社でも子会社や関連会社はその会社の一部門としての役割を果たしていることも多い。したがって、保有株比率などに応じて売上や利益を加算して集計した連結決算が、その会社の真の姿を現していると言える。連結決算ならば、子会社に赤字を押し付けるというような操作をすることも意味がなくなる。
ポートフォリオ
2008年09月10日
投資家が、自らの資産を複数の金融商品に分散投資すること、またその投資した金融商品の組み合わせを指す。合理的な投資家は、リスクを最小限にして、リターンの最大化を図ろうとする。たとえば、国債のようにリスクは低いがリターンも低い金融商品と、株式のようにリスクは高いがリターンも高い金融商品を複数組み合わせて運用することによって、資産運用全体としてリスクとリターンのバランスの両立を目指す手法のこと。そのために、投資家はポートフォリオを組み、様々な資産を組み合わせる。ポートフォリオを組むことで、リスクを分散し、投資のリスクを下げることが可能となる。金利や有価証券等の価格変動や為替等の変動など、市場取引の動向により、保有する資産に損失が発生するマーケット・リスクを下回らないように組み込む。
ヘッジ会計
2008年09月09日
ヘッジ会計とは、ヘッジ取引のうち一定の要件を充たすものについて、ヘッジ対象に係る損益とヘッジ手段に係る損益を同一の会計期間に認識し、ヘッジの効果を会計に反映させるための会計処理をいう。つまり、ヘッジの手段として用いられた取引とヘッジ対象との間の会計上の損益認識時期のずれを調整する会計処理のこと。通常、時価評価されているヘッジ手段に係る評価差額はヘッジ対象に係る損益が認識されるまで繰り延べる方法(繰延ヘッジ)がとられる。なお、ヘッジ取引とは、ヘッジ対象の資産又は負債に係る相場変動を相殺するか、ヘッジ対象の資産又は負債に係るキャッシュ・フローを固定してその変動を回避することにより、ヘッジ対象である資産又は負債の価格変動リスク、金利変動リスク及び為替変動リスクといった相場変動等による損失のリスクを減殺することを目的として、デリバティブ取引をヘッジ手段として用いる取引をいう。
見越し
2008年09月08日
見越しには、費用の見越しと収益の見越しがある。費用の見越しとは、支払はしていないけれども、すでに当期の費用として発生しているもの、つまり使った分が後払いになってるものについては当期の費用とみなす処理をする。例えば、水道料金、電話料金、支払利息等。当期に発生した費用は次期以降の費用としないで、当期の費用だと見越し、その費用を未払費用(負債)として計上する。収益の見越しとは、費用と同じく、まだ受け取っていない当期分の収益を、当期の収益だとみなす経理処理。
未収利息や未収家賃等がある。見越した収益は未収収益(資産)として計上する。
繰延べ
2008年09月07日
繰延べには、費用の繰延べと収益の繰延べがある。費用の繰り延べとは、当期の費用に次期の費用が含まれていると正しい損益の計算ができないため、次期の費用を取り除く必要がある。この処理を繰延べという。繰り延べた費用は前払費用(資産)にする。たとえば、会計期間を1月1日から12月31日までとしたとき、9月1日に支払った1年分の保険料(費用)には次期の1月から8月の保険料(費用)まで含まれているため、この部分を繰り延べする必要がある。同様に、収益の繰り延べとは、当期の収益から次期の収益を取り除いて正しい損益計算をすることをいう。繰り延べた収益は前受収益(負債)にする。
ビジネスモデル特許
2008年09月06日
ビジネスの仕組みをITを利用して実現する装置・方法の発明に対して与えられる特許のこと。事業として何を行ない、どこで収益を上げるのかという「儲けを生み出す具体的な仕組み」自体を内容とする特許であり、英語では「business method patent」と呼ぶ。従来、事業の方法自体は特許にならないとされてきたが、アメリカで起きた「ハブ&スポーク特許事件」を契機に、続々と特許化されるようになった。「ハブ&スポーク特許」とは、Signature Financial Group社が取得した特許で、複数の投資信託を一括管理するための仕組みである。同業のState Street Bank and Trust社はこれをライセンスしようとしたが金額が折り合わず、「この特許は法律の定める要件を満たさず無効である」として裁判を起こした。米国連邦控訴裁判所(CAFC)は、1998年7月に、この特許は有効であるとする判決を下し、ビジネス手法であっても、発明が有用で、具体的で、有形の結果を生みだすならば、特許として認められるという判断を示した。この判決の後、ネットビジネスを代表とする情報システムを活用した新しいビジネス手法を特許化する動きが活発になった。Amazon.com社の「1-Click」特許、Priceline.com社の「逆オークション」特許等が有名である。
複式簿記
2008年09月05日
企業内外の取引(お金の動き)の1つ1つを、常に借方(左)と貸方(右)という2つの側面から記録し、計算・整理する方法。複式簿記では取引が発生すると、まず仕訳を行う。仕訳とは、取引をどの勘定科目に属するか分類し、借方と貸方の科目に分けることをいい、仕訳帳(取引の仕訳を発生順に記録する帳簿)に記入していく。記入した金額は借方(左)と貸方(右)の合計金額が常に一致する。これを「貸借平均の原理」といい、複式簿記の特長となっている。勘定科目は資産・負債・資本・収益・費用の5つの要素に分類・集計できる。
費用・収益対応の原則
2008年09月04日
ある会計期間に発生した“費用”のうち、その会計期間の収益獲得に貢献した部分だけをその期の“期間費用”として認識・測定するという会計処理原則である。また、費用・収益対応の原則は、期間収益と期間費用とを努力と成果という因果関係に基づき対応計算を行うことで、その努力と成果の結果としての期間損益を計算することを要求している原則でもある。そして、当期の収益と因果関係のある費用のみが当期の費用として計上され、当期の費用として計上されなかった費用は資産として計上される。例えば製造業の場合、材料費や労務費など、当期に発生した費用は当期製造費用として認識される。このうち、損益計算書の上で、当期の費用(この場合、売上原価という費目になる)として計上されるのは、当期に販売された部分に対応する部分だけである。
ナレッジ・マネジメント
2008年09月03日
個人の持つ知識や情報を組織全体で共有し、その共有資産としての知識の発見、蓄積、交換、共有、創造、活用を行うプロセスを体系的な形でマネジメントすること。さらにはその知識を有効に活用することで業績を上げようという経営手法である。この場合の知識・情報とは単なるデータである「形式知」だけではなく、経験則や仕事のノウハウといった、普段は言語化されない「暗黙知」までを含んだ幅広いものを指す。ナレッジマネジメントはこれからの企業経営の重要な要素となると言われており、米国を中心に、対応を急ぐ企業も増えつつある。ナレッジマネジメントを浸透させることにより、個人の能力の育成や、組織全体の生産性の向上、意思決定スピードの向上、業務の改善が実現できると期待されている。
手元流動性
2008年09月02日
企業の保有する流動資産のうち現金・預金と有価証券の合計額を手元流動性という。短期間に換金して設備投資や債務返済に当てることができる流動的な資金が、どの程度あるかを示す指標である。この比率が高いほど安全性が高いということができる。つまり、支払いが滞ったり短期負債の返済が困難になったりする危険が少ないということを表している。ただし、手元流動性は高ければ高いほど良いというものではない。たとえば、売上として回収された資金が在庫投資や設備投資など再生産のための投資に投入されない状態は、企業の成長ひいては将来の利益にマイナス要因になる。この手元流動性を月間平均売上高で除したものを手元流動性比率という。
手元流動性 = 現金預金 + 短期所有の有価証券
中小企業
2008年09月01日
中小企業の定義は、中小企業基本法第2条に定められている。
ただし、中小企業基本法上の中小企業の定義は、中小企業政策における基本的な政策対象の範囲を定めた「原則」であり、法律や制度によって「中小企業」として扱われている範囲が異なる場合がある。例えば、法人税法における中小企業軽減税率の適用範囲は、資本金1億円以下の企業であり、政令によりいくつかの業種については定義を追加している。中小企業基本法によると以下のようになる。
業種:従業員規模・資本金規模
製造業・その他の業種:300人以下又は3億円以下
卸売業:100人以下又は1億円以下
小売業:50人以下又は5
総資本回転率
2008年08月31日
利益を総資本(総資産)で割った収益性を表す財務指標である。企業に投下された総資本(総資産)が、利益獲得のためにどれほど効率的に利用されているかを表す。分子の利益は、営業利益、経常利益、当期利益(当期純利益)などが使われ、総資本(総資産)営業利益率、総資本(総資産)経常利益率、総資本(総資産)純利益率、とそれぞれ定義される。総資本回転率は,業種によって異なる。例えば,大掛かりな設備を保有する重厚長大産業では低く,大掛かりな設備投資を必要としない流通業では高い。総資本(総資産)利益率を高めることは、利益率の改善(費用・コストの削減)又は回転率の上昇(売上高の増加)によって実現される。米国では、企業の収益性を判定するのに総資産利益率(収益率)=ROA、ないしは株主資本利益率=ROEがよく用いられる。また、総資本回転率は、総資本利益率の分解式としても利用される。
総資本利益率=売上高利益率 × 総資本回転率
=(利益÷売上) × (売上÷総資本)
総合原価計算
2008年08月30日
総合原価計算は、特定の顧客を対象として生産を行うのではなく,標準化された製品を見込生産する形態に適用される原価計算である。個別原価計算では、その製品が完成するまでにかかった費用が原価となったが、常に生産し続ける大量生産の場合には、継続的に生産を続けそのつど完成品は出きるが、その完成に終わりはない。
総合原価計算には、単純総合原価計算(1種類の製品のみを製造する場合の計算方法)、組別総合原価計算(種類の違う複数の製品を製造する場合の計算方法)、等級別総合原価計算(種類は同じで大きさや品質の違う製品を製造する場合の計算方法)の3つの計算方式がある。
税効果会計
2008年08月29日
企業会計上の収益または費用と課税所得計算上の益金または損金の認識時点の相違等により、企業会計上の資産または負債の額と課税所得計算上の資産または負債の額に相違がある場合、法人税等を控除する前の税引前当期利益(税引前当期純利益)と法人税等を、合理的に対応させることを目的とする会計上の手続き。通常、企業会計上の利益と税法上の課税所得とは一致しない。税効果会計を適用しないと、課税所得をもとに算出された法人税等の額が当期の費用として計上されるため、税引前当期純利益と課税所得に差異がある場合、法人税等の額が税引前当期純利益と期間的に対応しないことになる。
税効果会計を適用すると、貸借対照表に法人税等の前払額に相当する繰延税金資産および未払額に相当する繰延税金負債が計上されるとともに、損益計算書に税効果会計の適用による法人税等の調整額が計上されて、法人税等の額を税引前当期純利益と期間的に対応させることが可能になる。
スワップ取引
2008年08月28日
スワップは「交換」という意味で、2者間で、同じ価値をもつ「将来の一連のお金の流れ」を交換する取引。契約では、お金をいつ交換するのか、その金額をどう計算するのかを決めておく。スワップの交換は1回だけではなく、将来にわたって数回行われる。スワップ取引は、交換する対象により2つに分けられる。金利スワップは、同じ通貨間の異なる種類の金利を交換する取引で、通常元本の交換はしないが、金利計算のために名目上、元本を決めている。一方、通貨スワップとは、異種通貨間の異なる種類の金利を交換する取引で、この取引では元本の交換をする。
ストックオプション
2008年08月27日
ストック・オプションとは、会社の取締役や従業員が、あらかじめ決められた価格(権利行使価額)で自社株を購入できる権利のこと。権利を持っている取締役や従業員は、自社の株価が上がると、あらかじめ決められた価格で株式を購入できる。それを市場価格で売却することにより、その差額を利益として得ることができる。株価が下がった場合には株式を購入しないので、損金の発生はない。株価が上がると、権利を持っている取締役や従業員の利益も上がるため、業績向上に対する労働意欲を促進させることができる。この利益を報酬として捉えると、ベンチャー企業が優秀な人材を確保することにも役立つ。ストックオプション制度は、平成9年5月の改正商法において導入され、平成14年4月施行の改正商法において「新株予約権の無償発行」として新たに整備された。
新株予約権
2008年08月26日
株式を特定の価格で購入できる権利。新株予約権の所有者は、新株予約権を行使して、会社に新株を発行させる、または自己保有株式を移転させることができる。新株予約権は、従来、①ストック・オプションを付与する場合、または②社債(転換社債、ワラント債)と組み合わせて発行する場合に限り認められていた。新制度では、①については、ストック・オプションを付与する場合および一般向けの発行、②については、社債と組み合わせて発行する場合および社債を組み合わせず単独で発行すること ができるように変更した。
新株予約権は、ストックオプション付与や、近年においては買収防衛策の一手段として活用されることもある。
償却債権取立益
2008年08月25日
得意先に対する売掛金や受取手形("売上債権"という)は全額回収できるとは限らず、取引先の倒産などで回収できない場合がある。この債権回収不能のことを"貸倒れ"といい、貸倒れとなった損失額を"貸倒損失"という。償却債権取立益とは、会計年度をまたいただ過年度において償却済みの債権を回収した場合の回収額のこと。つまり、前期以前に貸倒れとして処理してあった債権を回収した時は、貸倒れとして計上している「貸倒損失・費用の勘定」を減少させることはできないので、その回収額を「償却債権取立益・収益勘定」という収益の勘定科目で処理を行う。 なお、今期の期中に貸倒れとしていた処理した債権を回収した場合は、取り崩した「貸倒引当金・資産のマイナス勘定」や計上した「貸倒損失・費用の勘定」を取消す処理を行う。
産業再生法
2008年08月24日
正式には「産業活力再生特別措置法」という。経営環境の変化にともなって、過剰な設備や債務を抱える企業の経営効率を高めて、産業活力の再生を目指している。1999年10月より施行された。不採算部門からの撤退などの事業再構築計画を所管官庁に提出して認定を受ければ、税制上の優遇措置や日本政策投資銀行からの低利融資などが受けられる。
2003年3月までの時限立法であったが、制度改正を経て2年間延長された。 改正法では複数企業による共同事業再編への措置、課税特例などが盛り込まれた。
コンプライアンス
2008年08月23日
企業が経営・活動を行う上で、法令や各種規則などのルール、さらには社会的規範などを守ること。一般市民が法律を遵守することと区別するために、企業活動に限定して「ビジネスコンプライアンス」ともいう。企業は、民法や商法をはじめ独占禁止法、不正競争防止法、労働法、消費者保護法、監督官庁の命令・指導規則・規範等に加え、社会的規範についても全役員・従業員が遵守し、もし違反行為があった場合には、早期に発見して是正できるマネジメント体制を作ることが求められる。コンプライアンス違反をした企業は、損害賠償訴訟(取締役の責任については株主代表訴訟)などによる法的責任や、信用失墜により売上低下等の社会的責任を負うことになる。コンプライアンスは、企業の犯す企業犯罪の1つでもある。
ゴーイングコンサーン
2008年08月22日
財務諸表を作成する上で企業が継続して事業活動を行うことを前提に期間配分等を行うという意味で用いられる言葉。2003年3月期の決算から公認会計士監査で、1年以内に債務超過や重大な営業損失に陥る恐れがあり企業の存続可能性に疑義がある場合、それを明示することが義務付けられた。金融庁に設置されている企業会計審議会では、将来的に企業が何らかの要因により破綻することが考えられる場合には、「企業の継続能力に疑いあり!」との一文を明記すべきという方向で検討が行われている。
現金過不足
2008年08月21日
金庫の中の実際の金額と、帳簿上の金額、帳簿残高が合わない場合、現金過不足勘定を使用して実際の金額と帳簿残高を合わせる処理。現金過不足勘定を使用せざるを得なくなる原因は、 ①計算の桁を間違え、10
金融負債
2008年08月20日
金融負債とは、支払手形、買掛金、借入金及び社債等の金銭債務並びにデリバティブ取引により生じた正味の債務等をいう。
一方、金融資産とは、現金預金、受取手形、売掛金及び貸付金等の金銭債権、株式その他の出資証券及び公社債等の有価証券並びに先物取引、先渡取引、オプション取引、スワップ取引及びこれらに類似する取引(デリバティブ取引)により生じた正味の債権等をいう。「金融商品に係わる会計基準」が対象とする金融商品は、上記金融資産と金融負債とを合わせたものとなっている。デリバティブ取引により生じる正味の債権及び債務は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は原則として、当期の損益として処理する。
金庫株
2008年08月19日
企業が自社株を買って(買い戻して)そのまま保有しておくこと。
株券を手元の金庫にしまっておくところから、「金庫株」と呼ばれている。
従来、企業が自社株を買う行為は、ストックオプション(会社の役員や従業員が、あらかじめ決められた価格で自社株を購入できる権利)を行使した社員に株を譲渡するときや、株主還元の一環として発行済株式数を減少させる目的で株式取得後に消却するときなど、限られた場合だけに自社株の取得が認められていた。しかし、2001年10月1日の商法改正で、金庫株が解禁となり、企業は目的を問わずに、自社株を取得・保有できるようになった。金庫株は、企業が、市場に放出された自社の株式を購入することにより、株式交換による企業買収にも備え、また、自社の株価が下がらないように下支えしたり、将来の株式配当を減らす効果もある。
逆粉飾決算
2008年08月18日
粉飾決算とは逆に、業績が好調で、利益がたくさん出た会社が、法人税の支払を少なくするため、利益を少なく見せるように操作すること。粉飾決算が主に、自分の会社の架空利益を計上するのに対して、逆粉飾決算は会社の決算を実態より悪いかのように偽装して決算を行うことで、脱税目的に使う。逆粉飾決算の例には「簿外資産」「架空負債」等がある。追徴課税されている企業は、逆粉飾決算をしている会社となる。なお、キャッシュフロー計算書導入の目的はキャッシュの流入・流出を把握できるようにし、粉飾決算を暴くためともいえる。
為替リスク
2008年08月17日
主な投資リスクには、価格変動リスク、為替リスク、信用リスクがあり、為替リスクは為替レートが変動することによって損失が出るリスクのことである。外貨が絡む取引の場合は常に為替変動リスクがつきまとい、為替変動リスクを簡単に為替リスクということがある。
アメリカ経済が力強く成長を続けるとしたら、日本円は相対的に安くなり、一方、アメリカ経済が減速すると、日本円は高くなる。
また、現在、ユーロがあらゆる通貨に対して高くなっているが、域内のインフレ抑制政策を転換し、域内の輸出産業を守りたいとする政治的な動きを始めれば、ユーロ安が起きることも考えられる。このような外国為替変動に伴うリスクを為替リスクという。
株式交換制度
2008年08月16日
企業のM&Aや持ち株会社設立の際に、株式移転とともに、完全親子会社関係を円滑に創設するための制度である。企業買収や持ち株会社設立による合併などを効率的に行なえるようにする制度で、アメリカでは広く普及している。日本でも、1999年10月に商法が改正されて可能になった。株式交換は、既存の株式会社間で完全親子関係を創設するものであり、完全子会社となる会社の株主が有する株式が、株式交換で完全親会社となる会社に交換されるものである。完全子会社となる会社の株主は完全親会社となる会社が株式交換に際して発行する新株の割当てをうける。一方、親会社は、その子会社の100%株主となる。株式交換をするには株主総会の承認が必要である。
確定拠出型年金
2008年08月15日
年金には国民年金、厚生年金保険などの国が責任をもつ公的年金と、企業年金、個人年金などの加入の自由が企業または個人の意志に任される私的年金に分類される。そのうち企業年金については、はじめに給付額を確定し、次にこれを賄うべき掛金を算出し、所要の資金を積立てる確定給付型年金と、拠出すべき掛金を確定し、給付額は掛金と運用益で事後的に決定する確定拠出型年金にわかれており、確定拠出年金は後に年金として受け取る際に税制面で優遇される制度である。日本版401kとも呼ばれている。従来の確定給付年金では、計画通りの運用益を確保できないことによる積み立て不足や、年金に関する企業債務が発生することが問題となっていたが、確定拠出年金では拠出する金額が定められており受給金額は運用の成果に対応しているため、年金に関しての企業債務や積み立て不足といった問題を解決することができる。また、企業にとっては年金費用の一定化というメリットもある。高齢化や雇用の流動化といった社会の変化のなかで、従来の確定給付年金を維持していくことが困難になってきているため、自分の年金を自分で運用するという確定給付年金が新しい年金制度のモデルとして注目されている。
会社更生法
2008年08月14日
経営困難ではあるが再建の見込みのある株式会社について、事業の維持・更生を目的としてなされる会社更生手続を定めるために制定された法律である。更正手続きは、その会社や資本の10%以上を保有する債権者、または議決権総数の10%以上を保有する少数株主のいずれかによって、裁判所に会社を更正する手続きを開始する申し立てを行う。裁判所は、申し立てが行われると財産保全命令を出す。そして、会社を再建するための計画・計画の遂行を行う管財人を選任し、管財人はその権限において債権者や株主などの利害を調整しながら再建に乗り出す。会社の再建が軌道に乗り、更生手続きが終了すると、会社の経営は取締役の手に戻る。逆に、再建の見込みがない場合には、破産手続き等に移行されることになる。
会計ビッグバン
2008年08月13日
1999年度から2002年度にかけて行われた会計基準の大々的な改正で、日本の会計制度を、国際会計基準(現在、各国バラバラな会計基準の統一を目指して策定がすすめられている、いわば会計の"グローバル・スタンダード")に近づけるための一連の会計基準の大きな変更を指す。会計ビッグバンの主な改正項目は、①連結決算制度、②キャッシュ・フロー計算書、③税効果会計、④時価主義会計、⑤退職給付会計 で、順次導入されている。それまで外国人投資家から「不透明」と批判を受けていた日本の会計基準を、国際的な基準に近づけ、金融商品を簿価で評価していたり、不良債権隠しを許してきていた制度の変革を行い、同時に企業経営の変革も進むと見られている。
会計監査
2008年08月12日
企業の公表する財務諸表が、一般に認められた会計原則に準拠しており、企業の財政状態や経営状態を適正に表示しているか否かについて、第三者が評価を行い、その結果を財務諸表の利用者に対して報告すること。第三者とは、国の場合は会計検査院、企業の場合は公認会計士や監査法人が該当する。つまり、会計監査とは財務諸表の社会的信頼性を保証する制度ということになる。万一、公認会計士や監査法人が故意に、虚偽、錯誤又は脱漏のある財務書類を虚偽、錯誤及び脱漏のないものとして証明した場合には、厳しく罰せられる。
外貨建取引
2008年08月11日
売買価額その他取引価額が外国通貨で表示されている取引をいう。会外貨建の取引を行うときは、一定の基準で外貨を円貨に換算する必要がある。原則としては、取引発生日の為替相場による円換算額をもって記録する。100ドル分の売上が計上された日の為替レートが1ドル=110円であれば、売上計上額は11,000円になる。ただし、例外として、毎日違うレートで換算するのが、実務上困難な場合は、継続適用を前提として、前月末平均レートや前月末レートを1ヶ月の取引の換算に使用することもできる。なお、国内の製造業が商社等を通じて輸出入取引を行う場合であっても、当該輸出入取引によって商社等に生ずる為替差損益を製造業が負担するため、実質的には取引価額が外国通貨で表示されているため外貨建取引と同等とみなすことになる。
オフ・バランス取引
2008年08月10日
オフバランス取引とは貸借対照表に計上されない取引のことで簿外取引とも呼ばれる。資産の効率化を重視しROE(株主資本利益率)やROA(総資産利益率)が重要な指標となる現在の企業評価においては、企業価値を高める1つの方法として考えられている。たとえば、リース取引では、備品を借りた際に払うコストは全額費用として損益計算書に計上することができるため、貸借対照表には資産として計上されない。したがって、ROAの指標は向上する。なお、オフバランス取引の典型であると考えられてきたオプション、スワップ等のデリバティブ取引については、金融商品会計基準の原則適用(平成12年4月以後開始する事業年度から)に伴い、貸借対照表(バランスシート)に時価評価し計上されることになった。
オプション取引
2008年08月09日
オプション取引とは、デリバティブの一種であり、ある原資産について、あらかじめ決められた将来の一定の日又は期間において、一定のレート又は価格(行使レート、行使価格)で取引する権利を売買する取引である。原資産を買う権利についてのオプションを「コール」、売る権利についてのオプションを「プット」と呼ぶ。原資産が株式であれば株式オプション、金利であれば金利オプション、通貨であれば通貨オプションという。オプション取引とは、このオプションという権利を売り・買いする取引のことを指す。オプションを取得する買手はオプション料(プレミアム)を売手に支払い権利を収得する。
売掛金
2008年08月08日
企業間の信用取引によって生じる、売上の未収金のこと。将来の現金の受け取りや支払を約束したもの。商業や製造業の場合は掛による商品、製品の売上代金、加工業やサービス業では役務の対価の未収額となる。将来、不良債権化する可能性もあるので、受け取り債券残高に対する貸倒引当金を見積もっておく必要がある。売上債権の回収速度を判断する指標に売上債権回転率がある。売掛金、受取手形等を売上債権という。
売上債権回転率 = 売上高 / 売上債権
例えば年間5億の売上に対し売上債権が1億とすれば
5億 / 1億 = 5(回)
売上債権回転率は5回となり回収に必要な日数は
365日 / 5回 = 73(日)
となり、73日で回収できることになる。
インサイダー取引
2008年08月07日
会社の内部者情報に接する立場にある会社役員等が、その特別な立場を利用して会社の重要な内部情報を知り、その情報が公表される前にこの会社の株式等を売買することを言う。内部者取引ともいう。一般の投資家との不公平が生じ、証券市場の公正性・健全性が損なわれるおそれがあるため、証券取引法において規制されている。
重要な内部情報には次のようなものがある。株式等の発行・資本の減少、自己株式取得、株式分割、合併、会社の分割、営業又は事業の全部又は一部の譲渡または譲り受け、新製品又は新技術の企業化、業務上の提携等。
金融商品取引法第166条では、会社関係者は、上場会社等の業務等に関する重要事実を知った場合は、その重要事実が公表された後でなければ、当該上場会社等の特定有価証券等の売買その他の有償の譲渡または譲受をしてはならないとしている。これに違反した場合は、個人については、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金に処され、又はこれらを併科される。法人については、5億円以下の罰金に処されることとなる。
TOB
2008年08月06日
Take Over Bidの略で、株式の公開買付による企業買収方法。買付側が経営権取得などを目的に、「買い付け期間」「買い取り株数」「価格」を公表して、不特定多数の株主から買い取る方式。公開買付けの対象となる会社の取締役会の賛同を得ないで、買付者が公開買付けをおこなう場合を敵対的公開買付け(敵対的TOB、敵対的買収)という。原則として、上場企業や未上場でも一定の要件を満たす企業の株を、市場を通じないで5%以上買う場合は、TOBで買い付ける必要がある。公開買付けの手続きは、株主・投資家・買付者に対して透明性・公正性を確保することを目的に、2006年12月に大幅に見直されるた。
LBO
2008年08月05日
M&A(企業買収)の手法の1つで、買収先の資産等を担保に資金を借り入れ、その資金で企業買収することをいう。株価が割安で現金など換金性の高い資産を持つ企業がLBOの対象となる。買収時に自己資金が少なくても買収が行えるというメリットがある一方、買収された企業の業績や外部環境が予想外に悪い結果となってしまった場合は、買収資金として調達した銀行借入等を予定通り返済することができず、債務不履行の危機に陥る可能性もある。なお、日本では、LBOはあまり見られず、MBO、いわゆる友好的M&Aの方が多い。
MBI
2008年08月04日
M&A(企業買収)の手法の1つで、企業を買収した投資家が経営権を取得して、経営改善を通して企業価値を高める手法のことをいう。企業や事業部門の経営者や幹部社員が、事業の継続を前提として株主や親会社から株式もしくは営業資産を買い取るMBOと対比される。送り込まれた経営者が買収対象企業の株式を取得する場合や、事業継承を前提にして売却側が外部から経営陣の招聘を望む場合や、経営経験者や会社再建経験者などが主導してファンドと共同で出資を行い対象企業に乗り込んでいく場合等のパタンがある。そして、企業価値を高めた後は、株式公開や事業売却によって、利益を確保することになる。
MBO
2008年08月03日
M&A(企業買収)の手法の1つで、企業や事業部門の経営者や幹部社員が、事業の継続を前提として株主や親会社から株式もしくは営業資産を買い取って、経営権を取得するものをいう。経営陣ではなく従業員が株主や親会社から株式もしくは営業資産を買い取る場合は、EBO(employee buy-out)とも呼ばれる。MBOは、破たん企業の事業再生に利用されるケース、子会社の経営陣や事業部門の責任者が分離・独立を行うケース(親会社から見れば切り離し)と、中小・中堅企業の事業継続に使われるケースに分けられる。
M&A
2008年08月02日
企業の合併・買収のこと。他の企業を取得しようとする際には買収者やその子会社などに吸収合併させるほか、買収先企業の株式を買収して子会社化する手段が用いられる。企業の取得という効果に着目して合併と取得を総称するものである。また、一般に「M&A」という言葉を用いる場合、企業全体の合併・買収(売却)だけでなく、ある部門だけの譲渡(一部事業譲渡)や、資本提携(100%ではない株の取得・持ち合い)なども含めた、広い意味での「企業提携」のことを総称している。、M&Aの代表的な形態には、「株式譲渡」「合併」「事業譲渡」「新株引受」がある。
貸借対照表と損益計算書のバランス
2008年08月01日
貸借対照表の中で資産、負債、純資産を使って出される比率は、ある一時点のバランスを見るもので、静的な性質を持つ。貸借対照表と損益計算書の対比には動的な性質を持つ回転率と、静的な性質をもつ総資本利益率などがある。
動的な性質を持つのは回転率や回転期間である。
回転率(回)は売上高÷売上債権などで算出される。売上債権が1年間で何回転しているかを見る。回転数は多いほど良いとされる。
回転期間(日)は売上債権など÷売上高で算出される。売上債権などが何日分の売上に相当するかを見る。回転期間は短い方が良いとされる。
静的な性質を持つ総資本経常利益率は((経常利益÷売上高)×(売上高÷総資本))×100で算出される。項目比率の中で最も重要な分析の一つで、資産が利益獲得の為にどれだけ効率的に利用されているか、売上高に対していかに高い経常利益率を確保できるかという指標であり、率が高いほどその会社の財務体質が強いことを表している。
資産、負債、純資産のバランス
2008年07月31日
貸借対照表を見るときに、資産、負債、純資産の3つを対比させて見ていくと、会社の財務状態がより明確に見える。
対比の方法には流動比率、当座比率、固定比率、自己資本比率がある。
流動比率(%)は(流動資産÷流動負債)×100で算出する。流動比率は200%以上が望ましいとされている。短期負債の支払能力を見るもので、流動比率が高いほど資金繰りが円滑であり、財務内容が良好である。
当座比率(%)は(当座資産÷流動負債)×100で算出する。当座比率は100%以上が望ましいとされている。当座資産とはすぐに現金化が可能な資産で、流動負債とのバランスを表し、流動比率と同じく短期負債の支払能力を見るものである。
固定比率(%)は(固定資産÷自己資本)×100で算出する。固定比率は低いほうが望ましいとされている。固定資産をどれだけ自己資本で調達しているかを見るものである。
自己資本比率(%)は(自己資本÷資産合計)×100で算出する。自己資本比率は高い方が望ましいとされている。自己資本が資産の何%を占めているかを見るものである。
貸借対照表純資産の部の重要点
2008年07月30日
純資産は、会社の財務体質を表す部分である。
純資産は、資本金、法定準備金、剰余金という区分がある。
資本金は株主が払い込んだ金額の一部で2006年4月より前には最低限度額が定められていたが、2008年現在は資本金は1円でもよくなった。法定準備金とは株主が払い込んだ金額のうち、資本金以外の金額と利益のうち法律に従い配当にまわさず内部留保した金額これにあたる。剰余金は過去の利益と当期の利益である。
会社の財務体質を見るときに重要視されるのが、過去の利益の累計額で、この金額が少ないと財務体質が弱いと判断される。
また、投資家は、過去の利益も含めて、資産と純資産から割り出すROE(株主資本利益率)やROA(総資産利益率)も重視する。
貸借対照表負債の部の重要点
2008年07月29日
負債は、金額が大きくなりすぎていないかどうかが最も重要である。
負債は返済を前提としているので、返済可能な金額を超えた負債額がある場合には、資産を処分するなどして負債を少なくし、会社を健全な状態に戻す必要がある。
債権者は負債の計上に漏れがないかどうかを見る。そして負債の金額があまりに多額だと、取引停止の判断材料にするため、負債超過が原因で倒産の恐れもある。融資を受ける際には返済可能額について十分な検討が求められる。
税務署では負債計上が適切にされているかどうかを見る。例えば未払金として計上されている費用のうち、期中に取引が発生していないものなどは未払計上は認められない。このような取引をチェックし、負債金額を実際よりも多く計上して、利益を少なく見せ税金を少なくするような不正の原因となりがちな箇所に視点を置く。
貸借対照表資産の部の重要点
2008年07月28日
資産は、貸借対照表の一番最初に表示される。勘定科目の表示順は会社にとって大切な順になっていることから、重要な物であることがわかる。
資産は債権者(主に銀行など融資を行う者)、監査法人、税務署など立場の違う社外の利害関係者からもっとも重要視される部分であり、それぞれが違った視点で資産の部を見る。
債権者と監査法人は、まず、不良債権がないかどうかを見る。
次に、もし不良債権がある場合、不良債権について十分な措置がとられているを見る。十分な措置とは、商品、不動産、株式などが購入当初の価格より大幅に下落していて回復の見込みがないという状態に陥ったときに評価額の引き下げを行っているかどうか、また評価額の引き下げがない場合には資産からの除外処理を行っているかどうかを見る。
これに対して税務署では、資産が課税対象となることから、資産の除外処理に不正がないかどか、また除外処理の時期や金額は適切なものかどうかなどに視点を置くため、資産の除外処理には十分な注意が必要である。
貸借対照表の作成と重要点
2008年07月27日
貸借対照表は、借方に資産を記載し、貸方に負債と純資産を記載する。
資産と負債はそれぞれ、固定・流動分けられており、固定は長期にわたって(通常1年を超える)回収する資産や返済する負債を表す。これに対して流動は短期(通常1年以内)に回収する資産や返済する負債を表す。純資産には資本、法定準備金、剰余金、という区分がある。
貸借対照表で重要なのは、純資産の部に含まれている利益をどのように使ったかということである。会社で出た利益を設備投資にしたのか、現金預金として持っているのか、有価証券など営業外の利益を目的として購入したなど、どのように使ったかでその会社の今後の経営が変わってくるためである。
決算書作成時の注意点
2008年07月26日
決算書の読み方は、読む側の立場によって着眼点が異なる。
銀行などの債権者からの視点は、その会社が倒産しないかどうかを見る。会計監査からの視点では、不正な経理処理が含まれていないかどうかを見る。税務署の視点では、課税に漏れがないかどうかということを見る。投資家の視点では、この会社はどのくらい利益が出るかということを見る。
また、会社内部の者の視点は、経理処理に不正はないかどうか、無駄はないかどうかといった見方をする。
決算書類を作成する側としては、これらすべての視点から見たときに対応しうる資料を作成しなくてはならない。
貸借対照表・損益計算書とキャッシュフロー計算書
2008年07月25日
キャッシュフロー計算書は、2期分の貸借対照表と損益計算書から作成される。
2期分必要なのは、2時点の増減比較を行うためである。
キャッシュフロー計算書には損益計算書の項目を細かく表示する直説法と、当期利益から計算する間接法があるが、実際には間接法が使われることが多い。
キャッシュフロー計算書は、キャッシュの流れの問題点を見つけることにある。売り上げがあがっていてもキャッシュの回収が滞っていては資金繰りがうまく回らない。その結果手形や小切手の不渡りを出してしまうような事態を未然に防ぐためにも、貸借対照表、損益計算書では見えにくいキャッシュの流れを表したキャッシュフロー計算書が重要視される。
精算表と貸借対照表・損益計算書
2008年07月24日
貸借対照表と損益計算書は精算表からの転記を行い作成する。
精算表の項目は貸借対照表と損益計算書の項目が両方が含まれている。
貸借対照表は、精算表の内の資産、負債、資本の項目を取り出したものである。ただし、当期未処分利益の部分は計算が必要になる。まず、収益から費用を差し引いた部分を当期利益として算出し、これに前期繰越利益を足したものが当期未処分利益となる。
損益計算書は、精算表の内の収益、費用の項目を取り出したものである。損益計算書でも当期未処分利益は計算が必要になる。(計算方法は貸借対照表と同じ。)
当期未処分利益は貸借対照表、損益計算書ともに表示し、金額は必ず一致する。
決算書
2008年07月23日
決算書とは、会社の財務内容や経営成績を表した書類のこと。
会社内への説明と会社と利害関係のある外部に会社の状態を説明することを目的として作られる。
決算書の種類は商法と証券取引法で異なる。商法では株主債権者保護を目的として作られるのに対して証券取引法では投資家の保護を目的として作られているからである。
商法では貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益処分案、付属明細書、証券取引法では財務諸表付属明細書、利益処分計算書、キャッシュフロー計算書、連結財務諸表が決算書となる。
このうちもっとも重要なのは貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書である。
貸借対照表は会社の財産状態を表し、損益計算書は当期利益がどのように出されたかを表し、キャッシュフロー計算書は現金預金の残高がどのうな経緯で発生したかを表す。
決算仕訳
2008年07月22日
決算仕訳とは、決算時に行う仕訳のことで、決算整理仕訳と決算振替仕訳がある。
決算整理仕訳には、資産の減価償却計上、資産の評価、期末在庫の計上、引当金の計上、未収・未払いの計上、前払い・前受け処理、消費税の処理、法人税の処理がある。
決算振替仕訳には、純損益を繰越利益剰余金(旧未処分利益)に振替えるなど、財務諸表を作成するにあたって行われる処理がある。
決算仕訳を行った後、精算表を作成し、各勘定科目の残高を出し、その内容を確認する。内容が正しいようならば、精算表をもとに財務諸表の作成を行うが、おかしいところがあれば、この段階で原因を明確にして修正を行う必要がある。
交際費
2008年07月21日
交際費とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用のこと。
損金算入することができる金額が決まっているため税務署とのトラブルが起きやすいので、処理を行う時には注意が必要である。
損金算入が認められる限度額は資本金が1億円以下の場合交際費の額と400万円定額控除額のいずれか少ない金額の90%相当額で、1億円を超える場合には損金算入は認められない。
交際費は基本的には得意先や仕入先など会社に関係する者に対する接待などだが、社内の本来は法定福利費であるような性質のものでも金額が大きすぎたり、頻繁に宴会を行ったり、いずれも度が過ぎると交際費として処理しなければならなくなるので注意が必要となる。
経費の支払管理
2008年07月20日
経費の支払管理では、支払金額に対して、チェックを行う事が重要だが、ある一定額以上の金額について特に厳重な管理を行い、小口の支払は担当者レベルで管理するなどして、会社の資金繰りでも重要となる金額の大きな支払がおろそかにならないようにする。
支出の決定は、小口の金額であれば、担当者がチェックを行い上司が決済を行うなど比較的すくないチェックで行う。一定の金額以上の支払が必要となると、購入の段階から、2社以上で見積もりをとり、購入を決定する。支払も、何段階かのチェックと承認を経て行われる。
金額が少額であっても注意が必要なのが交際費である。交際費は損金算入ができないため、稟議書の提出を求められるケースが多い。
福利厚生費
2008年07月19日
福利厚生費とは、社員のために支出した費用で、給与以外の費用。
社員を対象とし運動会、演芸会、旅行、忘年会、新年会、それから慶弔に関して結婚祝、出産祝、香典、病気見舞などが福利厚生費にあたる。
福利厚生費では、あまり高額な金額だと、交際費や給与とされ、損金不算入にされることもある。社員旅行では旅行期間が4泊5日以内(目的地が海外の場合には、目的地に おける滞在日数が4泊5日) であった場合や旅行に参加する従業員等の数が全従業員等の50%未満の場合、特定の従業員だけが恩恵を受けているとみなされて、福利厚生費とは認められず給与として課税対象となる。
忘年会や新年会でも回数が多かったり、金額が高額であったりするとこれも福利厚生として認められず交際費に計上され損金算入が認められない。
役員報酬
2008年07月18日
役員報酬とは、役員に対して支払われる人件費で、株主総会で金額を決定する。
役員の人件費は、通常の従業員とは区別される。役員は会社経営者であり、個人利益と会社利益が密接になるケースが多いためである。また、法人税の課税逃れの手段にもなりうるため、法人税法で厳しく規定されている。
毎月の報酬は株主総会で取締役(または監査役)の月額あるいは年額での最高限度額を定め、その限度額の範囲内で各人の報酬が決定される。
退職金は株主総会で金額自体を決定する。ただし、会社の規定で役員の退職金について定めがあるときには、その規定に基づいて対職員を支給するという決議を行う。
賞与は定時総会の利益処分で行われる。役員に支払われる賞与は従業員の賞与とは異なり、一定の時期に特別に支給される以外にも毎月の報酬に変動が合った場合にも、変動部分について賞与と見なされ損金算入できなくなるので注意が必要となる。
人件費
2008年07月17日
人件費とは、会社の経費の中で、会社で働く人に対する支払等の総称。
製造業では、労務費や一般管理費の一部として処理を行う。勘定科目には工賃、賞与、退職金、法定福利費、福利厚生費などがある。
商業では、販売および一般管理費の一部として処理を行う。勘定科目には役員報酬、販売員給与、事務員給与、賞与、退職金、法定福利費、福利厚生費などがある。
従業員の人件費は、常時10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則に定めることが労働基準法で義務づけられている。
人件費にかかる税金では、役員報酬にかかる税金の計算に特に注意が必要となり、役員以外は源泉徴収の対象となるか否かの判定が重要になる。
直接原価計算
2008年07月16日
直接原価計算とは、製品の生産数量と比例して発生する変動費と製品の生産数量と関係なく一定額必ず発生する固定費とに分けて計算する方法。
固定費は変動しないので、計算は変動費を製品に反映させて行う。生産効率の分析や利益計画などに役立てるのに使われる。直接原価計算を使って計算できるものに損益分岐点がある。損益分岐点は、利益がゼロになる販売量のことで、損失が出るか利益が出るかの分かれ目となる売上高や数量のことである。つまり、損益分岐点の売上高よりも実際の売上高が多ければ利益が出るし、少なければ損失がでる。
損益分岐点を表すのには売上高と数量があるが、売上高で表すのを損益分岐点売上高といい、数量で表すのを損益分岐点販売数量という。
標準原価計算
2008年07月15日
標準原価計算とは、あらかじめ製品1個当たりの標準的な原価を決めておき、実際にかかった原価と比較して評価する方法。
製品の販売価格はほとんどの場合、ほぼ一定であまり変動はしないが、製造原価は材料の相場が値上がりしたり、無駄がでたりと